副業をはじめるにあたって、いろいろ情報を探してみたのですが、知りたい情報がほどんと、いや、全くなかったです。
本もたくさん買いましたが、コロナ禍で、過去の副業論は既にいまには当てはまりませんし、過去の武勇伝を現在再現するのはとっても危険です。
セミナーも参加しましたが、やはり、成功している方の武勇伝(自慢大会)が多く、参考になるものはありませんでした。(「リクルート出身の人が副業で成功した」っていうのは「そりゃそうでしょ」と思っちゃうんです。)
なので、もっと身近な、コロナ禍に副業をはじめたっていう観点で、今回はまとめていこうと思っています。
副業は現在進行形ですし、まだ1年生なので、参考にならないことが多かったらごめんなさい。
バレなければ良いは良くない
副業についてネット調べると、出てくるのが、
「当然の権利として問題ない」
っていうことでした。
公務員はダメとか、そういうのも出てきましたが、ボクは公務員ではないので、その情報はとりあえずおいて調べを進めると、
「いまや国の方針は推進しているんだから、認めない時代遅れの会社は見限るべきだ」
とか、
「じゃあ、会社は責任もって雇い続けてくれるのか!」
とか、
「バレない方法があるでよ」
とか、どんどん過激だったり非合法だったりと。
これらの意見は、別に間違っていないと思いますし、同調するところもあります。
だけども。
まずは理解してもらうことを心がける
ボクの場合は、まず、自分がどうしてそういう気持ちになったのか、また、その先、どうしたいのかっていうことを考えました。
なので、「副業を単純にしてみたい」「少しでも手っ取り早くお金を稼ぎたい」という情報を知りたいのであれば、ここまでしか役に立つことはないかもしれません。
あるいは、「せどり」とか「メルカリで副収入」といった感じでGoogleで検索するのが良いかもしれません。
それでは話を続けます。
で、ボクは、まず理解してもらうことから始めました。
すんなり進んだことではないので、あまり詳しいことはここで書けないのですが、結果としてはこの方針で進めて良かったなと思っています。
でも、数か月間の交渉と反応待ちというのは、正直つらかったです。
ただ、それがあったから、会社への感謝というのもありますし、これは副業してから分かるのですが、会社のすごさっていうのを思い知りますし。
なにより副業を進める上で、参考になることはとってもたくさんありました。
ここ、ポイントです。
バレないような副業やケンカ別れの副業では得られないこと
副業をすると、副業先の事情もよくよく鑑みて行動するように、ある意味本業より慎重に行動することになります。
で、ふと思うんです。
「これって、本業の会社だとどう考えるんだろう」
という感じで。
おそらくですが、バレないような副業や、ケンカして強引に進めた副業では、こういった考えにならないと思います。
ただ、そういう考えになるのがすばらしいとかそういうんじゃないです。
ボクが副業で成功していると思う方は、こういった感じで本業も大切にして行動している人が多く、もしくは、副業の活動をみて、「この人、本業でもきっと成功している人なんだな」って感じることが多いです。
ただ、数か月も本業の会社と交渉が続くと思っていなかったので、正直、その最中は、イライラしていました。
途中で撤回しようとも思いましたし、ブチギレそうにもなりました。
そうならなかった、そうしなかったのですが、そこを乗り越えることができたのは、家族の理解だったと思います。
家族に最初にいうのが一番
ボクが会社に副業したいと言う前には、家族に相談しました。
結果としてはそんなことなかったのですが、
「このコロナ禍でそういうわがままを会社にいうのは不利益が生じるんじゃない?」
という家族の不安があることを知りました。
なんとなく、その可能性を思っていなかったわけではないのですが、でも、家族に改めて言われると、そういうリスクも考えないといけないかなとハッとしたのも事実です。
振返ってみると、家族と相談するというのは、非常に大切なことです。
家族や恋人に相談や宣言ができないまま、会社に告げない方がいいです。
というのは、会社に話す前には、まず自分を客観視する必要があるからです。
客観的なリスク分析が必要
副業することでのメリットは、世の中にあふれています。
「卵は同じカゴにいれるな」というように、収入を少なくても分散するという考え方もありますし、社会貢献とか、定年後の身の振り方を定年前に練習するとか、まぁ、いろいろと。
その一方で、リスクはどうでしょう?
これ、意外と軽んじられています。
「副業だし合わなければやめればいいじゃん」
っていうのも考え方ですが、でも、ボクは「そういうのはちょっとなぁ」と副業を始めるまえにもいまでも思っています。
そして、今にして思うと、会社もそういうリスクを考えての検討時間が必要だったように思います。
具体的なリスクとしては
・本業に支障がでるのではないか?
・相手ともめたらどうするか?
そんな程度でもいいので、このリスクは考えてスタートするのが良いです。
特に、副業に割く時間をあらかじめ設定しておくことは、自分の健康を守る意味でも必要です。
ちなみに、相手ともめた場合のリスクを軽減するには、保険に加入するという手があり、世の中にはいろんな保険があるんだなと勉強になりました。
なんでも第1号は道を切り開くから難しいことだらけ
副業1号となったボクは、前例がないので、自分で考えて行動するしかありませんでした。
その確認も副業を申請する際に、重要だと思います。
副業をする場合、会社に前例があれば、自分で考えなくても気を付けなければいけないことは会社から教えてもらえますし、副業している先輩から教わることもできます。(ま、実際はなかなか社内でそのつながりは難しいとは思いますが。)
それが第1号だと、自分の失敗で、
「副業なんか認めるからこうなったんだ」
という悪しき前例になりかねないです。その場合、会社は次の副業希望者に対してどんどん慎重になってしまうでしょう。でも、逆に、うまく進めば、次に続く人に道を切り開くことにもなります。
本音をいうと、これは結構プレッシャーなんですけどね。
副業は本業とは対極ぐらいがちょうどいい
副業が本業と被るとそもそもOKが取りにくいと思いますが、ボクの経験から、本業を活かすよりも、本業を活かさないぐらいがちょうど良いと思っています。
だって、本業を活かすことができると、楽なんですが、油断も生じますから。
そうじゃなく、畑違いの分野で副業するぐらいの新鮮味がちょうど良かったです。
……と、当初は思っていましたが、実績も信用もゼロの個人に仕事が来るなんてことはまずないですし、なかったです。
これ、すんごくつらいんです。
家族や会社に「副業する」って言っておきながら、しばらく仕事がない状態。
ものすごく恥ずかしい。
それに、こんなはずじゃなかったと、安易な副業に方向展開したくなります。
そこで踏みとどまることができたのが、「家族に相談した」からです。
何のための副業するか?
別にお金の為ということでもOKです。
そして、それを会社に伝えて了承してもらえれば何にも問題ないです。
ボクの場合は、お金ということも副業したかった要素の1つではありましたが、メインは違いました。
さて、前置きがながくなりました。
ここからがこの記事の本題です!
副業への信念
ボクの人生で、低迷期というか、ライフのキャリアも絶望的な時期が数年前にありました。
その時、偶然でしょうが、キャリアコンサルタントの方に救ってもらいました。
このブログに出てくる亀仙人の師匠とか、楽しい勉強会に声をかけてくれた先輩。
もう亡くなってしまいましたが、國分康孝さんもそうです。
それ以外にも、どん底に落ちたボクに手を差し伸べてくれたキャリアコンサルタントの方がいました。
そういう方と接するうちに、いつの間にか、
「今度はボクがキャリアコンサルタントになってその恩返しをしたい!」
という気持ちが大きくなっていきました。
幸い、キャリアコンサルタントになれたこともあり、1年は我慢してじっくり考えた末、それをちゃんと筋を通し、各方面から理解を得た状態で実行に移したくて、副業を申告しました。
今の仕事を辞めてキャリアコンサルタントとしてかけてみるというのがカッコ良いのかもしれませんが、家族もいますし、住宅ローンもありますし、現実的な諸事情からそこまで決断できませんでした。
それに、いまの会社に育ててもらった恩もありますし、それはそれで返していきたいなとも思いました。
その返し方として、キャリアコンサルタントの活動を通して、社外の人と多く触れますし、そういう知見から本業を良い方向に進めたり、また、本業のビジネススキルにキャリアコンサルタントとしての経験をかけることでアップグレードできればいいなと思っています。
そういうことや家族と相談したことをきっかけに整理し、まず、上司に伝えて、そこから会社に伝えてという形でOKをもらうことができました。
どこがどこまで会社に伝わっているか分かりませんが、ある意味、ワガママに近いボクの希望を叶えてもらうことができていまはとても感謝しています。
ということで、近況報告を含めての久しぶりのごあいさつでした。
ちょっと長かったですかね、すみません。
副業してわかったこと(厳しい現実)
結論として、副業はしないで済むのであればそれに越したことはないようにも思います。
これを結論にすると、これまでのこの文章が台無しになっちゃうかもしれませんが、実際にやってみると素直にそう感じます。
というのは、実際に副業をすると、
自分個人の無力感を痛感
します。
分かりやすく言うと、会社のありがたさというか、
自分がイケると思っていたのは、全て会社のブランド力のおかげ
だという気づきがすぐに理解します。
この「勘違い」を受け入れるのはかなり時間を要しました。そもそも、精神的にもキツかったです。
定年後に味わる前に、味わえたという前向きに受け止めるしかありませんでした。
さらに、会社の規模によらず、周りのサポートがあって自分が活かされていた(あるいは生かされた)だけだったんだなと気づくことも。
本業を捨ててないので、副業してから、本業のありがたさを痛感しては、社内の仲間をみて涙ぐむこともありました。(たぶん、情緒不安定だったんだと思います。)
だからこそ、それに甘えないように、また、本業でのよりよい関係や連携にするにはどうしたらいいのかと考え、行動するきっかけにもなりました。
一方で、ゼロからのスタートという副業の面では、このコロナ禍の3年で、世の中がこんなに変化しているんだと再認識しました。さらに、働く人の職業観や人生観もかなり変化していることも知ることができました。
居心地のよい高級ソファから自ら立ち上がり、折りたたみイスに座り直しながら考えるというのは、面白みもありますが、現実的には、自分の能力不足を痛感する痛みもありそちらの方が多いです。
でも、その「僅かな面白み」はとても大きなものでもあるんですけどね。
帰る場所があるというのはとても大きいことなので、副業をしたなと考えている方は、どうぞ、本業とはもめないようにすることをお勧めします。