国家試験のキャリアコンサルタントの受験団体は2つあります。
JCDAか協議会(キャリ協会、キャリ協)のどちらか。
ボクが通っているキャリアコンサルタント養成講座では、どちらの試験でも受験可能な講座でして、逆に、悩ましかったりします。
そもそも、この二つの違いも良く分からないので、調べるところから始めました。
JCDAとは
まず、JCDAについてです。
JCDAは「日本キャリア開発協会」の略ですね。
設立は2000年2月1日です。
会員情報は、JCDAの試験に合格して、CDA会員登録したとした場合の費用が次の通りです。(記事公開時点での税抜き費用。)
入会金:5,000円
年会費:7,000円
ホームページを見たのですが、分からないところがあったので、問い合わせしようとしたところ、メールのみの受付でした。
次に、試験情報はこちらです。
協議会とは
次の協議会についてです。
協議会は「キャリアコンサルティング協議会」の略ですね。
略称と言えば、ネットでは「キャリアコンサルティング協議会」のことを、
「キャリ協会」とか「キャリ協」、「協議会」
といった感じで人によって略し方がバラバラで、検索するのがちょっと大変でした。
設立は2004年3月です。
JCDAが設立された2000年から4年後に協議会は設立しています。
ちょっと細かいですが、現在の組織名称に変更したのが2007年なので、厳密な設立は2007年となるようです。
ホームページを見たのですが、JCDAと同じく分からないところがあったので、問い合わせしようとしたところ、電話でも受け付けがありました。(実際に、思い切ってボクは電話したことが何回かあります。)
会員情報ですが、協議会のホームページでは見つかりませんでした。
(確認したところ、協議会だけでの会員は募っていなく、ACCNを見てくださいということで案内を受けました。)
ACCNというサイトへのリンクが協議会のホームページあり、その情報を参考までにまとめておきます。(記事公開時点での税抜き費用。)
入会金:2,000円
年会費:2,000円~4,000円
CDA会員よりも、安いみたいですね。
さらn、会員に登録する月によって、年会費が変動するようになっています。
年度途中で入る人に、1年分の費用を負担してもらうのはかわいそうだろうっていうことなのかもしれませんが、ただでさえ合格まで自腹で費用を捻出する受験生が多くいると思いますので、ありだがい制度だと感じました。
次に、試験情報はこちらです。
JCDAか協議会か、ネットでの評判
ブログやSNSで情報検索すると、多くの受験生の決め手はこんなケースが多かったです。
①試験に受かりやすい方を選ぶ(過去の合格率を優先)
②合格後のこと(会員登録)はとりあえずおいておく
受験生としては、この2つの方針、なんか納得できます。
さらに、
③受験会場で選ぶ
という方もいました。
確かに、都心だとあまり気にしないのですが、地方で試験会場まであまりにも遠いと、大変ですからね。
いずれにしても①と③については、過去情報になるので、それを鵜呑みにしても良くないのかなと感じました。
とりあえず、直近の過去問を見てみると……
2つの団体の試験問題では、学科は共通ですが、実技はそれぞれで異なります。
ってことは、論述試験の問題傾向から、それぞれの団体の想いっていうのを知ることができるんじゃないかなと思って、さっそく、直帰の過去問を見てみました。
第一印象としては、思ったより違うもんだな……でした。
キャリコン養成講座の授業で学んだのですが、
JCDAは「経験代謝」
協議会は「システマチックアプローチ」
を大切にしているらしいので、その違いなのかもしれません。
もちろん、「どっちかというと」ってことであって、キャリコンとしては、「経験代謝」も、「システマチックアプローチ」も両方とも重要ってことは授業で痛感しています。
【後日談】
この2つの違いですが、ツイッターで先輩のキャリアコンサルタントの方に補足していただきました。
キャリコンの養成講座では、分かりやすく、上のようにあえて分けているのだと思いますが、実務上では、どういったところに違いがあるか、とても分かりやすく説明いただきました。
機会があれば、別の記事で、まとめていきたいと思います。
ボクが協議会に決めた理由(概要)
本当は、養成講座の先生のアドバイスも聞きたかったのですが、ボクは、協議会の方に決めました。
その理由は、次の3つです。
①いまの仕事で、システマチックアプローチ(コンサルタント)の要素が強い
②実技(論述)試験の「次の語句をつかって回答せよ」が難しかった
③電話で問い合わせしたら、とても丁寧な応対だった
これはボクの場合なので、おそらく、他の方には当てはまらないかもしれませんね。
上の①についてですが、日常的な仕事では、独学での「システマチックアプローチ」を我流としてやっていたことを、キャリコン養成講座で分かりました。
ボクが協議会に決めた理由(その①)
第一の理由
①いまの仕事で、システマチックアプローチ(コンサルタント)の要素が強い
について。
もちろん、経験代謝を含めて、授業でならったことを日常業務で実践していたのですが、そうやっているうちに、システマチックアプローチをまずはある程度のレベルまで極めたいなと思いました。
そう考えると、国家試験のキャリアコンサルタントの先には、どうしても、協議会で主催している「技能検定2級」を目指したい、というか、この時点で目指すことになりました。
なので、
国家試験キャリアコンサルタント → 技能検定2級
を考えた際、
国家試験キャリアコンサルタント(協議会) → 技能検定2級(協議会)
となり、これが協議会を選択した理由です。
あとは、キャリアコンサルタント養成講座の先生や、SNSで知り合った先輩キャリアコンサルタントに憧れを抱くようになって、その方々の多くが技能検定2級の資格保有者だったことも背景にあります。
ボクが協議会に決めた理由(その②)
理由の2つ目、
②実技(論述)試験の「次の語句をつかって回答せよ」が難しかった
ですが、これは人によって合う合わないがあると思います。
キャリコンの傾聴の中に、要約や言い換えがあるのですが、ボクは、なるべく、クライエントの発言をそのまま使わないようにしています。
これについては、ロープレをしていて、オブザーバーの方に、
「クライエントの発した用語をそのまま使った方が良い」
と注意を受けたこともありました。
その理由も教えていただいたので、かなり納得したのですが、ロープレを何度かしていると、クライエントの言葉をそのあまオウム返ししてしまうと、響かないような感覚を持ちました。
もちろん、ケースバイケースで、クライエントの言葉をそのまま使うことはありますが、それを多用しすぎると、人間的なやり取りではなく、ロボットとかAI的なやりとりに感じることがあって、控えるようになりました。
「まだ、キャリコンになっていないヤツが生意気いうな」
って怒られちゃいそうですが、一方で、
ボクがこれまで出会って、好きだなと感じたキャリアコンサルタント
の方は、「用語のそのまま伝え返し」をあまり使っていませんでした。
なので、その憧れに対して、少し背伸びをしちゃっているのかもしれませんね。
と、いろいろ書きましたが、ただのアマノジャクな性格なだけかもしれません。
ボクが協議会に決めた理由(その③)
3つ目ですが、
③電話で問い合わせしたら、とても丁寧な応対だった
っていうのは、本当に、主観です。
キャリコン養成講座に申し込む前だったと思いますが、試験団体が2つあるということについて、どうしても理解できなかったので、電話して聞いたことがありました。
電話だからかもしれませんが、具体的な事例を含めて、かなり分かりやすく教えてもらうことが出来ました。
協議会の(たぶん)キャリアコンサルタントの方に、相談したボクこそがまさにクライエントだったのですが、その時、電話に出た方は、システマチックアプローチを使っていたように思います。
そして、最後の最後に、
「がんばってキャリアコンサルタントになってくださいね」
って言われたのが、ずっと心に残っていたことに、いま気づきました。
でも、JCDAも迷っていたりもするんだけど……
JCDAも魅力的な組織なので、実はいまでも迷っています。
優劣つけにくいからこそ、受験生は迷っちゃうのかもしれませんね。