キャリアコンサルタントになってキャリアコンサルタント養成講座のサポーターとしていまでこそ活躍中ですが、最初は、困ったことがありました。
その1つが、受講生に分かりやすく伝えること。
まだ、受験をそれほど強く意識していない受験生には、暗記方法や語呂合わせというよりも、その内容について理解したという雰囲気があります。
ボク自身もそうだったので、その気持ちは分かるのですが、自分自身で理解しているのと、相手に理解してもらうというのは全く別だということに気づきました。
そこで、身近な例で説明している本がないかと探していたところ、こちら。
表紙に「心のHP(ヒットポイント)が0になりそうな自分をラクにする本」とあり、パラパラめくったら、RPG(ロールプレイングゲーム)の登場人物を例に説明していたり、ボクの世代にはドンピシャでした。
人生は、RPGに似ている?
本の初めに、こうありました。
人生は、RPGに似ている
って。
ゲームが大好きなボクとしてはこれをみた瞬間に、「これだ!」と思いましたね。
そのあと、「人生ハードモード」とか書いてあるし、ドはまりしました。
目次と概要
こちらの本は大和出版より2020年4月30日に初版が出版されました。
著者は、鈴木祐介さんです。
内科医・心療内科医・産業医をされているということでした。
割と大きな文字で260ページほどの本です。
目次は、こんな感じです。
目次
1 ハードモードを抜け出す最重要アイテムは「三つの信頼」
2 自分というキャラクターの「タイプ」を知る
3 頭に巣食う「見えない敵」に気づく
4 「自分のクエスト」を生きるための攻略のヒント
大和書房の本は、もしかしたら、この本がはじめてかもしれません。
割と、多くの出版社はホームページに目次とか著者プロフィールを色濃く掲載されているのですが、こちらの会社のホームページはほぼなし。
この本は、目次の中で再分類されており、興味をそそるフレーズとかいっぱいあるのですが、なにせ出版社のホームページはまったく掲載されていないので、どこまでこの記事で扱っていいか分からず、とてもあっさりしていますが、こんな感じですみません。
本屋さんで立ち読みできれば、目次のところをざっと見て、興味があれば、買って読んでみてください。
強烈に印象的だった一文をあげると……
この本で1つだけ感銘を受けた文章をあげるとしたら、こちらです。
僕は『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』という漫画が大好きなんだけど、その中にでてくる「勇者とは、勇敢な者のことではなく、人に勇気を与える者のことなんだ」という言葉をずっと心のより拠り所にしていた。
P266
ボクはジャンプ世代で、もちろん、このマンガを知っています。
ここでは「勇者」の定義づけみたいなのがありましたが、ボク自身、キャリアコンサルタントになって、
「キャリアコンサルタントってどういう人なんだろう」
と考えたことがありました。
というのは、「キャリアコンサルタントになった!」浮かれていたら、多くの人に
「え、キャリアコンなんとかってなに?」
と聞かれました。
そこで、「キャリアコンサルタント」を説明しなくてはいけなかったのですが、これ、人に説明するのって意外と難しいんです。
同業者でもなければ、受験生でもない。
そういう一般の人にうまく説明するには、どうしたらいいのかな?っていうヒントがたくさんこの本には書いてました。
では、ここでクエスチョンです
生きづらさからの回復するには、どんな人を仲間にすればよいでしょう?
答えはP190にあります。
あるRPGのキャラクター(職業)を例えていますが、まぁ、納得しますな。
ただ、大切なのは、そのあとの文章。
これは、ある意味、キャリアコンサルタントとしての寄り添い方にもこういうところが求められているのかなと感じながら読みました。
そんな感じで、思いっきりRPGの話だけが出てくるのではなく、もっと身近な例を引き合いにして、よる深く、自分のまわりの日常生活から考察するきっかけが多くありました。
人に何かを説明するときには、どういう感じで話を進めていけばよいのか、どのように例えていくと理解しやすいのか、そういったビジネスの基本的なことにも通じた1冊だったと思います。