先日ご紹介した古宮昇さんの本が、非常に勉強になったので、別の本も読んでみました。
結果、これが大当たり!でした。
で今回読んだのはこちらです。
目次と概要
総合法令出版より2020年10月19日に初版が出版されました。
300ページですが、文字が大きめと空白が多い目なので、割とサクッと読むことができます。
特に文字の大きさについては、老眼初期のボクにはとても助かりました。
目次
はじめに
第Ⅰ部 傾聴の基本
第Ⅱ部 私たちの心の成り立ち
第Ⅲ部 傾聴に必要な3つの特徴
第Ⅳ部 傾聴のしかた
第Ⅴ部 難しい場面の対応
先日の本と比べると、比較的、初心者向けでかなり読みやすい内容になっています。
なので、こちらを読んでから、先日ご紹介した本を読む方が良いかもしれません。
強烈に印象的だった一文をあげると……
この本で1つだけ感銘を受けた文章をあげるとしたら、こちらです。
彼(傾聴カウンセリングの創始者・ロジャーズ)のカウンセリングについては「話し手が語った言葉を繰り返すなどの技法を使うこと」と誤解されており、彼自身もその事実を残念に思っていました。
P228
……。
え、うっそ。
誤解されていたってどういうこと?
誤解されていたままの状態で、本とかで学んじゃったんだけど。
このページを読むと、正しくはどうあるべきかっていうのがもちろん、分かります。
ボク自身、傾聴スキルとして、「伝え返し(オウム返し)」を使って練習してきたのですが、実際やってみると分かる通り、なかなかうまくいきません。
相手が同じキャリアコンサルタントを目指す方でのロープレだから、演習では一応は進行しますが、
「これは、実務だと通用しねーだろうな」
というのは感じていました。
まぁ、それはそのはずですね。
だって、ロジャーズが伝えたかったことじゃないんですもん。
なので、このページ、特に傾聴スキルを磨きたい方には必読です。
著者の古宮さんの本はこれを含めてまだ2冊しか読んでいませんが、いずれの本でも、実体験から話を展開しています。
このページ以外にも、初心者のカウンセラーが抱く「なんとなくの違和感」を、わかりやすい例えを多く用いて説明されている部分がありました。
では、ここでクエスチョンです
事情聴取と傾聴の違いは?
これ、キャリアコンサルタントの勉強中、わりかしよく聞くと思います。
「傾聴しようとして質問しているんだろうけど、事情聴取みたいになっているよ」
っていう指摘、ロープレで受けたことがある方もいるのではないでしょうか?
この2つの違い、みなさん、分かります?
逆に言うと、この違いを明確にわかってないと、どうしても、「事情聴取」になってしまうんです。
この答えは、P234に記載がありますが、この違いをきちんと理解している人が説明すると、一言二言であっという間に説明がついちゃうんですね。
そんな感じで、単純明快に説明があるもんだから、ボクでも理解ができました。
で、そうなると、あとは楽です。
だって、一度、理解したことは、必ず頭の片隅にありますから。
傾聴をしているんだけど、
・うまく出来ていない
・問いかけしたけど、うまくいかない(相手からの反応が悪い)
という感じで行く詰まっているのであれば、P234とP235の2ページで打開ができると思います。)
プロカウンセラーの神髄
この本の表紙にはこのような記載が小さめですが書いています。
一生使える!
プロカウンセラー
読破後には、この2つについて、かなり近づいたように感じました。
「一生もの」の知識やノウハウというのは、やはり身近な例えから理解をしていくべきだと感じた1冊でもありました。