<アフターコロナの新しい副業論>【参考本】普通の会社員のための超副業力

参考本
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空前の副業ブームということらしいですね。

さて、そんな副業ですが、コロナ禍によるちょっと様子が変わりました。

その新しい時代で、副業に関する本も少し切り口が変わってきており、今回ご紹介するのはまさに、アフターコロナの副業本でした。

 

目次と概要

CCCメディアハウスより2021年9月5日に初版が出版されました。

そう、コロナ禍に発売したことが、一つの重要なポイントです。

アフターコロナに適しているかどうかの一つの目安(探し方)として、発行年月日から探るといいですよ。

さて、目次はこんな感じです。

目次

第1章 ようこそ、大副業時代へ
 「いまの働き方がすべて」ではない
 会社員こそ最強の働き方である
 「年収500万」と「合計年収500万」、どちらを選ぶか
 副業で得た非金銭的な対価
 時間生産性と総収入を正比例させる唯一の方法 など

第2章 副業構築の三つのフェーズ
 軌道に乗っても両立できる副業を
 副業の構築① 模索フェーズ
 副業の構築② 自律フェーズ
 副業の構築③ 振り子フェーズ など

第3章 副業の思考法
 副業で失うものは何もない
「戦う副業」回避のススメ
 競争回避マトリクス
 起業と副業の境界線
 起業のフレームワーク など

第4章 本業+副業を両立させるための時間の作り方と思考法
 最大10個の「既知」を追加する
 時間は誰にでも作ることができる
 1秒を笑う者は1秒に泣く
 自分に足かせをどこまでつけられるか
 業務効率化のコツは自己否定! など

第5章 実録! 私の副業通信簿 ──失敗と失敗と成功
「棚ぼた」のキャッチ率を高められるか?
 いきついた副業は「講師業」
得意なことを創り出し、人に教える
「個人で稼ぐ力」は誰でも持っている
人の力を借りる など

第6章 副業開始後に押さえておきたい思考法
 もし、本業をおろそかにしていると言われたら?
「本業が楽しい!」と言葉にして表現する
口コミをデザインする
「本業の出世」か「副業の専業起業化」か、もしくは など

 

CCCメディアハウスさんの本はたぶん初めて読んだと思います。

 

著者の森 新さんとは一体!?

著者は森 新(もり あらた)さんです。

CCCメディアハウスのサイトで、この本の紹介ページをみると、

 森 新著

って書いてあって、

「森さんっていうひとの新しい著書?」

みたな感じを受けて、ウケちゃいました。(CCCメディアハウスさん、森さん、ごめんなさい)

また、

「19万部超『アウトルック最速仕事術』『脱マウス最速仕事術』の著者(普通の会社員)が語る

ってあったので、読み始めましたが、最後の著者紹介には

 サントリーフーズ入社

とあったので、それが「普通」という定義にあっているのかなと若干の疑問はありました。

ボクは落ちこぼれなんで、つまり「大企業思考での副業本」だとしたら、あんま参考にならねーんじゃないかなって感じちゃったんですね。

 

ちなみに、ダイヤモンドオンラインでもプロフィールが掲載されているんですが、そちらは、「普通」という記載はされていません。

どちらかというと、

 営業から人事に異動経験者

ということを全面にだしており、逆に、

大企業で営業から人事に異動したって、なんかやらかした人なの?

って興味をそそる感じですね。

ちなみに、森さんは「やらかした人」じゃないのでご安心を。

  

強烈に印象的だった一文をあげると……

この本で1つだけ感銘を受けた文章をあげるとしたら、こちらです。

万が一、会社を辞めても生きていけるんじゃないかという自信がつきました

P26

森さんご自身が副業で得た大きな変化についてこの本で伝えています。

一つは(この本では2つ目ですが)、会社からの精神的自立。

これは、本業に対しても効果が出ています。

副業していなかったら、自分の考えていることが反対されたら引き下がってしまうというエピソードの中で、このようにも書かれています。

 正しいことは「正しい」
 疑問を残したまま、絶対にその場から引き下がらない

これについては、P27に詳細が書かれていますが、副業をしたら身に付くものではないです。

そう、気を付けてください。

 副業=本業に相乗効果

ってことではないんです。

この本がボクにとってキュンときたのは、そういう誠実な姿勢と従業員側に立った本音が多く書かれているところでした。

これはP71にも書かれているのですが、副業論としては、

 ・お金をもらっているからプロとして徹しないといけない

ということが良くあります。むしろ「本業以上にがんばろうぜ」みたいな感じで、その結果、副業で体を壊したり、逃げ場のないところまで追い込んだりと、いわゆる副業疲れを誘発しています。

実は、副業に関する本をたくさん読んだのですが、ここで紹介するのを辞めた本がけっこうありました。

その観点は、「副業として雇う側」の意見となり、「雇われる側」の考えではなかったものです。

ボクは、森さんの「雇われる側」の考えが好きです。

甘っちょろいかもしれませんが、そこからプロ意識をもっていくのが良いと思うんです。

また、森さんのステキなところは、「本音」と「建て前」をうまく使い分けている部分がこの本にあります。

1回だけでは分からないのですが、読んでいると

「あれ、なんか、ん?」

と気になるところがあります。

これは、たぶん、本業をされている立場上、しかたないことだとも思います。

(大きな会社に所属しているジレンマみたいな。)

そのあたりは読み取る必要があるのですが、森さんの立場を自分の環境に置き換えると、理解が深まると思います。

  

では、ここでクエスチョンです

「副業をする時間があるなら、会社の中でもっとその力を発揮すべきでしょ」

この答えは、P210に書いてあります。

この考えは、おそらく副業する人の上司や同僚、人事、そして役員で必ず持っている方はいると思います。

これに対する、森さんの答えは、逸品です。

そして、副業で失敗を経験した森さんだからこそ、そこに行きつくんじゃないかなともボクは感じました。

失敗は出来る限りしない方がいいです。

しない代わり、その経験値をこの本から学ぶことは重要です。

で、たとえ、あなた自身が失敗してもダメージを少なくリカバーできるかは、この本から、森さんの失敗経験から知識として蓄えたかによるとも思います。

 

もし、いま副業をしているのなら、もしくは、これから副業を考えているのであれば、アフターコロナにおいて新しい副業論を習得する打ってつけの一冊だと思いますよ。

 

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