NPO活動を辞めた話

副業体験
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今年の1月から、最近までNPO活動に参加していました。

地域のボランティア活動が、思っていたほど活発な活動がなく、また平日が中心だったので、思うように参加できなかったこともあり、時間的にもう1つぐらい参加できそうだなと思ったからです。

ちなみに、ボランティア活動の奮闘記はこちらにまとめています。

 

ボランティアとは異なり、参加したNPO団体は、かなり歴史の長いところでした。

そして、平均年齢がかなり高いところでもありました。

まぁ、あえてそういうことを複数探して決めたんですけどね。

副業の一貫として、NPOの参加を会社から許可をもらえたので、すぐに参加したのですが、結局、縦社会が強くて数か月で辞めました。

ただ、ボランティアとは違い、ものすごく組織変革を自ら動いて実行した密度の高い数か月でして、そこでのことを振り返ってまとめます。

 

歴史が長く、仲良しこよしへの参入障壁

歴史が長いと、やっぱり新しい人への圧が強いです。

これは会社でも同じで、本人たちがそういうつもりでもなかったとしても、新入社員や中途社員はそう感じてしまいますから。

なるべく、馴染むように努めたのですが、既に出来上がっている輪の中に飛び込むのはとても大変でした。

それでも、全てのイベントに参加し、積極的に情報を提供し続けました。

NPO法人の場合、全部が全部だとは言いませんが、やはり、求められていることは営利団体よりも弱いようにも感じました。

だからこそ、その期待以上、さらに本業以上のアウトプットを提供し続けました。

その結果、疲れました。

 

モチベーションがかなり下がる

少なかったですが数人の方には重宝がられ、応援してくれる人もいました。

その一方で、新しい風や、新しいやり方に抵抗……というか、戸惑いを感じる方も多くいました。それが大多数でした。

たぶん、一番、ボクのモチベーションが下がったのは、気を遣ってばかりになってきたところです。

もともと、周りを気にする性格なので、また、長年、この団体に貢献してきた方の武勇伝みたいなのを知るにつれて、ないがしろにできなくなり、さらに、周りがそういう重鎮の方にとても気を遣っているということがあり、より、配慮が必要になってきたんです。

 

後継者と承継問題

さらに、入って分かったのが、事業承継と後継者の問題です。

これはNPO特有だと思いますが、NPOは株式会社と異なり、理事の方は、いつまでも理事なんです。

厳密には「元」なのでそういう立場ではないのですが、やはり周りがそういう対応をしてしまいます。

株式会社では、元常務はやがて顧問になり、さらにやがては退任して、会社からいなくなります。(まぁ、なかには呼んでもいないし、来ても欲しくないのに、顔を出す「元」の方もいるんでしょうけど。)

NPO法人では、そういうのがなく、新体制は名ばかりで多くの場合は、後継へのバトンが形式上でしか渡されていないケースがあります。

このあたり、いくら本を読んでも、ネットで調べても情報がなく、感覚的に知ることができたのはとても勉強になりました。

歴史の長いNPO法人とはいくつか接する機会がありましたが、最大の問題は、事業承継ができていないところにあるように思います。

それはつまり、「新陳代謝がなされていない」という観点で、ボクはその点で、かなり時間をかけて、自ら万歳アタック(当たって砕けろ)で取り組んできましたが、壁が厚すぎて、どうにもなりませんでした。

また、「そのうち」という考え方が根強く強くあり、問題を先送りにすることが多いように思います。

確かに、「年度」という考え方があるのですが、そこでの議題に先送りすると、組織運営上、間に合わないことも多くありますし、そのあたりはどうなんだろうと探ってみたのですが、現場や中間層と、組織の上層部では考え方が全く異なっていました。

つまり、「自分に言われても困る」「それは自分で決められない」ということと、「それはすぐ変えないとヤバい」という現場と上層部の感覚的な差異です。

で、分かったのが、NPO法人で歴史が長いところの多くは、そういった問題が共通していることです。

あと、もう一つ、これはボランティアでもあったのですが、情報共有がうまくいかない問題点もあります。

NPO法人はボランティアと異なり、情報共有でITツールを使うのであればその費用ぐらいは捻出できるのですが、選定基準とお金のかけ方、定期的な見直しが民間とはちょっと異なるように感じました。

組織構成上、高年齢層に重鎮がいるので、新しいツールはたぶん、運用上切り替えられないようにも思います。

あと、高年齢層が多い組織特有のことで、若い人が付いてこれない致命的なことが1つあることも分かりました。

懇親会の開催頻度とその費用です。

40代後半と50代はそういう上司が職場にまだいるのでなんとか理解できますが、たぶん、20代・30代はおそらくついていけないだろうなと思いました。

「2時間ぐらいにそんな金出すなら、オンライン(ゲーム)に課金しますよ」
「うちの1か月の食費なんですけど」

という意見、ごもっともだと思いましたもん。

 

おそらくですが、この先、5年から10年で「設立の長いNPO法人の解散」ということが出始めるように思いました。

 

もちろん、NPO法人は民間にはない良い点もたくさんあり、多くを学びました。

「法人理念の大切さ」と「理事長の人柄」については、NPO法人から本当に学びが多かったです。

それらについては、本やネットにある情報通りでして、今回の記事では、それらにはない情報をみなさんに提供できればと思いました。

 

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