キャリアコンサルタントの試験勉強をしていると必ず遭遇するのが
独立行政法人労働政策研究・研修機構(通称JILPTあるいはジル)
の資料です。
「みん☆合」のサイトでも、こんな感じで出てきますね。
連休ということもあり、この資料を印刷して、一からいままで習ったことを総復習することにしました。
資料シリーズ No.165
職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査
パソコンで見ると目が疲れちゃうので、ここは印刷して、マーカーでチェックしながら総復習といきますか。
いきなり沈黙からのスタート
なめてました。
印刷すると、この記事の(アイキャッチ)画像にあるように、かなりの分量。
3連休で、1冊読みながら、ライン引いていたら、どんだけ時間がかかるんだ……。
でも、印刷しちゃったし、この冊子を目の前に、やらないわけにもいかないです。
じゃあ、とりあえず、5ページだけちょっと見てみますか。
な、なんじゃ、こりゃああ!
数ページを読み込んで分かったのですが、この資料、かなり分かりやすいです。
無料で政府機関っぽいところが出しているので、どうせ、
「こんなの誰が読むの?」
とバカにしていたのですが、まぁ、分かりやすいです。
たぶん、市販のテキストや養成講座のテキストよりも、だんぜん、分かりやすいです。
ただ、ある程度の知識があるから、そう感じるかもしれませんが、各章の最後には「実務の相談場面での使用例」が記載されており、ただの知識の押し売りじゃないです。
逆に、こんな良い資料を無料で公開していいんだろうか。
2000年代の理論が分かりやすく
これは試験に出るかどうか、分からないですが、割と新しい理論についても記載がありました。
王道の理論も大切ですが、この数年のコロナ禍で、
「それって、たぶん、いまは通用しないのでは……?」
という気持ちがボクにはありまして、それに対する答えがこの資料にはあったように思います。
ちょっと例を挙げると、
・キャリアカオス理論(byブライア・ブライト)P49
・メンタリング理論(byクラム)P73
・ソシオダイナミックカウンセリング(byピーヴィー)P79
とかいろいろ。
また、政治的や宗教的な見解は、市販の本だと割と触れていないことが多いのですが、この資料はあくまでも一つの見方ですが、記載があったのも、珍しい点でした。
強烈に印象的だった一文をあげると……
この本で1つだけ感銘を受けた文章をあげるとしたら、こちらです。
現実の全体像は、求職者しか知ることができない
P113
つい最近、ボクは、ロープレで自信喪失していました。
そのあと、
「面談ってどうすればいいんだろう」
とずっと考えていました。
その時に、この資料の上の部分に出会いました。
それをきっかけに考えが深まり、ある答えにたどり着くことができました。
で、これを自分の性格や特性を活かして、どのようにクライエントに向き合うか?
これもさらに考えて、そして、そのあと、ロープレで実践したのでした。
結局、参考にしかならない
この資料もそうですが、ボクはわりと鵜呑みにしてしまう活用方法をしていました。
確かに、いままで紹介した本は、すばらしく、感動し、心が揺さぶられたことに間違いはありません。
だからといって、それは別人格の他人が表現したもので、その人だから合っているものだと思うです。
それを、自分のものにコピーしようとしてたから、無理が出ていたのかなと思います。
論述対策にもなる部分あり
割と具体的な相談事例がありました。
それが、各章ごとの例えばシュロスバーグの章で説明があり、最後に相談事例と言う感じの構成だったので、納得感がありました。
そういう意味だと、論述対策がまだだったり、論述に煮詰まっていたりするなら、ここから入るのもいいんかなぁって感じました。
にしても、読破まで時間がかかった
かなり実務をされていた方(もしくは実務を理解しようとしていた方)が記載している資料なので、すんごく面白かったです。
テキストや参考書、ネットの情報だと、面白くはないです。
仕方なく読んでいる感じ。
この資料は、面白い……といってもガハハって笑うような感じではなく、理解がしやすいものでした。
ただ、完璧じゃないところもありました。
例えば、「正/負の強化・弱化」については養成学校の資料の方が分かりやすかったりもしたので、これをメインの資料にするよりかは、補助教材にするのがいいかも。
いずれにしても、試験まで最後の連休で、これを読んだのはちょっとした気晴らしになりましたし、なんか達成感もあったと思います。