人生ではじめてキャリアコンサルタントに会って相談したのですが、そこに行きつくまで大変でした。
有料であれば、見つけることができたのですが、お金がないので、それはパス。
もちろん、金銭的な事情ももちろんあるのですが、そもそも、その金額が妥当かどうかが分かりませんでした。それに、相談内容の取扱い(例えば漏洩)とかいろいろ心配なことがあって二の足状態が続いていました。
無料のコンサルを受けれるところをようやく発見!
そんな中、無料のキャリアコンサルティングを受けることができる場所をひたすらネットで探索。
で、ようやく探すことができたのが、キャリア形成サポートセンターというところでした。
ちなみに、旧名称は、「ジョブ・カードセンター」というらしく、おそらく旧名称だったら利用しなかったような気もします。ネーミングって大切ですね。
さて、このホームページを見ると、やはり政府色が強いというか、派手でもないしゴチャゴチャしていないし、文字が大きめだし、全年齢に優しい感じがしました。
でも、こういった全年齢を対象にしていることも大切なんだなと思います。
実際、そのおかげでボクがここにたどり着いたのですから。
ちなみにですが、定年後のセカンドキャリアといったテーマが絞られた場合、その内容に対するキャリアコンサルティング開催については、比較的探しやすかったのですが、会社で主催するケースが多いようです。(そういう情報がインターネットで漏れてしまっているのも怖いんですけど。)
結局は、ボクのように漠然とした気持ちでキャリアコンサルティングを受けたいという、しかも無料で受けることができるのは、ここしか見つけられませんでした。(無料なんですけど、面談は1回だけという制約もありました。)
調べて分かったのですが、コロナ禍によるニューノーマル(新しい日常)に対するキャリア相談が少し追いついていないのかもしれません。
予定調和ではなく、定年を迎える前に急に職を失うとか、そもそも勤めていた会社がなくなってしまうという従来とは異なる環境が、既に我々労働者にはやってきているのですから。
……なんて、カッコいいこと言ってますが、ボクがちょっと変わっているだけなのかもしれませんね。
安心してコンサルを受ける条件2つ
「キャリア形成サポートセンターを利用しよう!」と思った、すなわち信頼することができた理由は次の2つあります。
①サイトのドメイン名が「go.jp」だったので、安心
②厚生労働省委託事業(この記事公開時点では株式会社パソナが厚生労働省より受託し運営)
あと、お金のことだと、ホームページにははっきりと、
キャリアコンサルティングは無料※で活用できます!
と書いてあるのも安心でした。
ただ、それでもちょっと不安が残ったので、ボクの現在の状態でも相談に乗ってもらえるのかどうかを電話して確認もしました。
結果、もちろんOKでした。
電話してよかったのは、現在の予約状況を直接確認できた点です。
面談形式は対面とWebの二つがあり、対面はかなり先まで予約がいっぱいでした。
なので、Web形式での面談を最短で設定してもらいました。
あと、他にもいろいろ気になった点も聞きました。例えば、こんな感じ。
「ハローワークでもジョブ・カードを作成して、それを元にコンサルティングを受けると思うのですが、ここでコンサルティングを受けるとハローワークのはスキップできるのですか?」
結論としては、「ハローワークはハローワークで受ける必要がある」ということでした。
まぁ、ここは考え方次第かもしれません。
ボクの場合、お金がなく、職業訓練給付金がぜひほしいのでジョブカードの作成は必須となります。
でも、それがあれば、計2回(こちらと、ハローワーク)もキャリアコンサルティングを受けることができるというメリットになりますから。
また、ハローワークは当日その場でジョブカードをコンサルタントに見てもらうのですが、こちらは、事前にコンサルタントに見てもらっており、いきなりディカッションからスタートできる大きなメリットもあります。
全体の流れ
概要はキャリア形成サポートセンターのホームページにも記載がありますが、実際に受けてみて分かったことも追加してお伝えします。(記事公開時点での情報なので、現在とは異なる可能性がありますので、そこはご参考としてください。)
(1)【申し込み】webの申し込みフォームに入力をして送信
・住所
・氏名
・電話番号
・日程候補(3つ)
↓
(2)【事務局からメール受信】申し込み受付完了の自動受付メールを受信
↓
(3)【事務局からメール受信】担当者からの日時確定・以前準備に関するメールを受信
・ジョブカードの作成(実施日1営業日前が提出期限)
・ジョブカードのアップロード先URL
↓
(4)【事前準備】キャリアコンサルティング前に「ジョブ・カード」作成
※上の(3)のメールから「ジョブカード」がダウンロードできますし、記載に関する注意事項もそこに書いてありました。
↓
(5)【ジョブカード送付】作成したジョブ・カードをキャリア形成サポートセンターへwebでアップロード
※これも上の(3)のメールで指示がありました。
↓
(6)【キャリアコンサルティング】
実際にキャリアコンサルタントさんにお会いしてコンサルティングを受けます。お時間は1時間程度です。
↓
(7)アンケート
面談の感想を含めたアンケートをネットで提出しました。
↓
(8)【事務局からメール受信】フィードバック
数日後、キャリアコンサルタントさんからの直筆のフィールバックを事務局経由でいただきました。
この中の(6)キャリアコンサルティングにたどり着くまでは、まぁまぁ手続きが生じますが、その中でものすごく大変だったのがジョブカードの作成でした。
ジョブカード作成がマジしんどい
「ジョブカード」の作成ですが、まぁ、すざましく大変でした。
ちょうど土日に時間を取れたのですが、ほぼ二日まるまる費やす必要がありました。
働き始めた20年以上前のことをひたすら思い出しながらExcelを埋めていきます。
具体的には次4つの様式のシートを埋めていくことになります。(ボクの場合は、職業経験がある人用のパターンでしたので、その様式となります。)
①様式1-1 キャリア・プランシート(就業経験がある方用)
・価値観、興味、関心事項等
・強み等
・将来取り組みたい仕事や働き方等
・これから取り組むこと等
・自己PRやキャリアコンサルティングで相談したいことなどを自由記入
②様式2 職務経歴シート
③様式3-1 職業能力証明(免許・資格)シート
④様式3-2 職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート
この①~④の中で、最もしんどかったのが①です。
特に①の「自己PRやキャリアコンサルティングで相談したいことなどを自由記入」をまとめるのはとても苦労しました。
大学の就職活動の一環で自己分析をした方がいればわかるかもしれませんが、そもそも自分のことを振り返ったり考えることは大変です。
これを、40半ばのおっさんが改めて自己分析するのですが、その最中は、常に自己嫌悪感との闘いでした。自分自身が嫌になりながら、前向きな項目では前向きなことを考え、相手に理解してもらえるように文章で表現するのはものすごーく時間がかかります。
いざ、キャリアコンサルティング
当初は対面での面談を希望していました。
しかし、対面は予約がいっぱいでかなり先になってしまうので、少々不安はありましたが、web形式で面談をしてもらいました。
結論としては、対面でなくても、Web形式での面談で問題ありませんでした。
むしろ、対面だったら、面談会場に行く途中、ドキドキしていたと思います。
その点、Web形式だと、自宅の慣れた場所ですので、落ち付いてやりとりができます。
一つだけ難点をいうと、どちらかの通信事情でWeb面談の通信が途切れることが何回かありました。
まぁ、一瞬なので、それほど気にはなりませんでしたが。
キャリアカウンセラーは女性の方でした。(たぶん、ボクよりちょっと年上の感じかな。)
最初に、情報の扱いについて丁寧に説明してもらえたので、安心できました。
さらに、事前にこちらが提示した資料を十分に読み込んでいただいていたので、どんどん話が弾みます。(面談で話が弾むっていうのは良いのか悪いのか分からないですけど。)
資料はかなり時間をかけて作成していました。それに応えてくれるだけの読み込みをしてくれていたのはとてもうれしかったし、心強かったです。
かなり信頼できる方で、なかなか話しにくい個人的なことや会社のことなどもどんどん話すことができました。
コンサルタントの方も、やはり具体的な話をしてもらった方がやりやすいようで、深くリードしてもらえたので、プライベートなことも話してよかったと思います。
で、本題としては、
自分のこれからのキャリアはどうすればよいのか?
だったのですが、これも、時間内に結論づけることができました。
実は、
「面談を通して、自分に向いている職種を教えてほしい」
という要望をジョブカードに書いていたんです。
どうも、教えてもらうよりも前に、
「キャリアコンサルタントになりたい!」
ということをいつの間にか言っており(その瞬間、自分でもびっくりしました)、実際にキャリアコンサルタントをして大変だったことやうれしかったことも聞くことができました。
この「コンサルタントをしていて大変だったこと」については現役キャリアコンサルタントの方から聞けたのは非常に有益な情報でした。
おっしゃっていることはとても現実的なことで、それを含めて、この職業のやりがいなども直接聞けたのはもはや感動的でした。
それを自分のケースに置き換えて、この面談では、キャリアコンサルタントになることについて考えることもできました。
制限時間の1時間はあっという間に終わりました。
「話すこと」と「考えること」のバランスがこれまた絶妙で、全く疲れない、いや、むしろすっきりした時間でした。
とっても残念なのは、もう一度、同じ方と面談を受けることができないということ。
そう考えると、かなり優秀な方を事務局にあてがってもらったのかもしれません。
キャリアコンサルタントの必要性
最後に、わずか1時間ですが、実際に、キャリアコンサルタントの方と面談してみて、分かったことをまとめます。
・困って相談するよりも、定期点検のように相談に乗ってもらうとより効果テキメン
→これは「キャリアドック」という形で、最近検討している企業が増えているようです。
・「ジョブカード」作成はかなり時間をかけた方が良い
→できれば二日ぐらいかけると、自分のキャリアを客観視することができます。
また将来についてもぼんやりとですが、考えるきっかけになる作業となります。
ここで手を抜いてしまうと、おそらく面談してもその効果が低くなります。
・キャリアの相談は利害関係がない人にした方が良いが、初対面の人には難しい
→初対面の方とは信頼関係がゼロスタートなので、相談者側も様子を見てしまいます。
→会社の総務人事だと利害関係がもろに強いので、相談にくいのですが、
初対面の方もそれはそれで別の相談のしにくさがあります。
こう考えてみると、専門のキャリアコンサルタントの必要性はかなり高いように感じます。