見ず知らずの知らない人とのキャリアコンサルティングのお手合わせ。
受験生のときには、ロープレ会にたくさん参加していました。
1日2回以上、ロープレ会に参加したこともあって、自分が演じる設定例は通勤や昼休み等で、かなり多く作成して準備。
コロナ禍で、中高年でもアルバイトをするケースもあるだろうから、そういう時事ネタみたいな感じで最初は作っていました。
そうしていたら、だんだん楽しくなってきて、ちょっとふざけたネタとして作ったものがあったのですが、息抜きどころか、試験が近づくにつれて、そういうふざける状況ではなくなってきたので、結果、見送ったのですが、せっかくなので、こちらで公開します。
「宅配ピザ店勤務、アルバイト、男性、中高年」の設定
一応、クライエントの役を作る場合は、キャリコン役との想定問答も作っていました。
もし、「西尾一男」を知らない方は、先に下の動画をざっと見るといいかも。
それでは、どうぞ。
西尾一男「こんばんわ~、西尾一男と申します、よろしくお願いします」
CC「よろしくお願いします。今日はどういったご相談でしょうか?」
西尾「相談っていうことの程でもないですけどねー。いま、わしは、ピザをしとるんですわ。ピザをしとるいうても分からんと思いますから、ちゃんと説明すると、あんた、ピザキャップっていうの知っとるか?」
CC「あ、はい」
西尾「そうかー、そしたら、お得意さんやねー。これ、あの、よかったら今月までなら使えるクーポンやから」
CC「すみません、そういうのはもらえないんです」
西尾「なんや、トウキビのオプションでも使えるけども、あ、会社的にまずい?まぁ、そういわんでも、ポケットに入れてな、『あ、これはなんかいつの間にか入ってましたわー』いうことにしとかんか?」
CC「す、すみません」
西尾「一度、あずけたもんはわしかって、困るんやけども、まぁ、そしたら、帰りに受付のお嬢さんに渡すことにするわ。あ、もしかしたら、自分、トウキビ食べたらブツブツできる体質か?」
CC「いや、まぁ、はぁ」
西尾「そうか。それやったらしゃなーないな。そやったら、カンプーマサツするとええ言いよるぞ。体うごかさな、ブツブツはなかなか治らんぞ」
CC「あ、ありがとうございます。それで、ご相談は……」
西尾「あ、すまんすまん。男のおしゃべりは嫌われるわな。そやけど、わしの名前の『一男』から、あ、お察しの通り、長男ですけれども。すまんすまん、そういうこと聞いてなかったな。相談っていうんのはな、「仕切りたい」ところがやっぱり誰よりもあって、仕事でもそうしたいんやけども、テンチョさんがなー、なかなかそうさせてくれんでな、困っとるんや」
CC「西尾さんは『そうさせてくれない』とおっしゃっていましたが、具体的に教えてもらえますか?」
西尾「テンチョさんはね、大岩さんいう人やけど、まぁ、この人、コロナで会社辞めさせられたっていうてね、まだ、お子さんが小さいのに、大変ですねー言うててね」
CC「いや、そうじゃなくて」
西尾「そうじゃない?あ、大岩さんは、営業一本。ずーっと、やっとったらしいわ。そんでピザやっとるんやけど、大岩さんは営業の道を極めるっていうことはすばらしいことだと思いますよ。せやけど、わしは大岩さんでもイチローでもなくてね、プロのアルバイトでいたい。その熱いメラメラという想いがね、あるんやけども」
CC「あ、西尾さん、その時の気持ちを教えてください」
西尾「気持ち?なんか、わし、そんなこというたか?いま、いうたか?」
CC「え、はぁ。気持ちというか、想いについて話していました」
西尾「そうか、いうたか。うーん、だとすると、西尾一男の想いといえば、段取りのことやな」
CC「段取り?」
西尾「ピザキャップでは、電話で取り次いだ者が、そのままピザを作るんやけど。わしは、いま、新人アルバイトの教育係をしとってなぁ、そっちが忙しいんよ。さっきもな、『田中くん、生地は優しく扱いやー』とか目配りと気配りしてきたところでな。目を離すといまの若い子はホントにすぐサボりよるよー」
CC「た、大変そうですね」
西尾「大変もなにも、しょうがない」
CC「しょうがない?」
西尾「テンチョさんからね、『西尾さんはプロアルバイターだから、よろしくお願いします』ってわしに頭下げて頼まれたからには、一肌も二肌も脱いでやるっていう話で、毎日、そんな感じでやっとるもんやから。そないね、わしは蛇の脱皮かーいう話になるんよ、いつの間にか」
……いま考えたら、やっぱり、この役はやらなくてよかったと思います。
こんな感じで口頭試問なんで答えようがないでしょうから。